深夜タクシーで一文無し大ピンチ!

わたしは、仕事柄、終電を逃してタクシー帰りになることがよくあります。

 

そんななかで、人生最大に恥ずかしい思いをした時の話です。
ある金曜。その日もわたしは、終電を逃して、25時過ぎまで仕事をしていました。

 

月曜日から終電帰り&タクシー帰りという残業続きで肌はボロボロ、意識は朦朧……しかし、抱えていた作業を終え「やっと帰って……しかも土日で休める!!」とフラフラになりながらも帰り支度をして、会社を出ました。大通りまで出てタクシーを捕まえ、いつものように道順を運転手さんに伝えます。ぼんやりとした頭で(そうきえば、スマホになにか通知が来てたかな)と鞄に手を入れたときに気がついたのです。──そう、財布を会社に忘れてきたことに!!!

 

とはいえ、タクシーはもう既にだいぶ道を進んでいました。そして繰り返しますが、わたしの思考能力は疲労によりミジンコ並み。気力はナマケモノ以下です。ここで「財布を忘れたので戻ってください」とは言えませんでした。自宅に戻ればサブの財布があります。運転手さんには事情をはなして待ってもらい、家から持ってくる……その作戦で行こうと、寝ぼけた頭で決めました。

 

「この辺りで良いですか?」気がつけば、溜まりにたまった疲労から、うとうとしていたようで、運転手さんの遠慮がちな声で目を覚ましました。窓ガラスの外を見ると、自宅マンションの隣にあるコンビニ……到着点です!

 

メーターを止めた運転手さんは、「○○円になります」と言いましたが……わたしは、あるはずのない財布を探して鞄の中を漁ります。「あれ?」「おかしいな〜入れたはずなのにな〜」そんな独り言が、白々しく聞こえないように祈りながら。そしてしばらく小芝居を続けた後、神妙な顔で運転手さんに告げました。

 

「Suicaって使えますか?」答えはNoでした。というか、「使えますよ」と言われてもわたしのチャージ残高はそんなに残っていないので、困るのですが。ここに来て、ようやくわたしは財布を会社に忘れてきてしまった旨を伝えました。「家がすぐそこなので、ちょっと待っててもらえますか?」と言うと、運転手さんはこころよく了承してくれました。

 

タクシーから降りてからは、部屋までダッシュです。散らかった部屋から、無事にサブの財布を見つけ出し、安堵したのも束の間……。なんと、そこには25円しか入っていなったのです。随分前に、生活用品を買い込んだときにサブ財布から払ったのを失念していました。

 

途方にくれるわたし……いわゆる「詰んだ」というやつです。銀行のクレジットカードは会社に忘れてきた財布の中。部屋中の掃除をして小銭をかき集めたとしても、いいとこ500円くらいでしょう。真っ白な頭で立ち尽くしていたとき、ふと一枚のカードが目に入りました。それは、大学時代のアルバイト先で指定されてやむなく使っていたとある銀行のカード。

 

一縷の望みをかけて、わたしはコンビニに走りました。(どうか、残高がありますように……!)と。

 

奇跡的に、運賃ぎりぎりの残高があり、わたしは運転手さんにタクシー代を払うことが出来ました。
だいぶ待たせてしまったことに平謝りをしましたが、優しい運転手さんは笑って許してくれて「そんなことよりゆっくり休んでくださいね」と労ってくれました。

 

都会で人の温かさに触れた瞬間でした……!

 

あれから、わたしは化粧ポーチに諭吉を1枚忍ばせるようにしています。どこで何があっても、これなら大丈夫です!
人間、どこでどんなウッカリをするかわかりませんから、よかったら皆さんも参考にしてみてください。